皆さんが「英語の勉強をはじめるぞ」という時に最初に取り組むのは英単語なのではないでしょうか。私も英単語をまず取り組む必要があると思い、英単語の勉強を続けてきました。英単語は、英語学習の最初に必要なものであり、日本語でもそうであるように継続して勉強する事が必要なものなので、終わりがないものではあります。TOEICや英検などの試験で高得点を獲得するには5,000〜6,000語を理解している必要があり、キリがないもののように思えることでしょう。皆さんも「どう効率的に覚えていくか」について頭を悩ませ、そして挫折する原因にもなりえます。今回は私が実施している「覚えようとしない」学習方法を共有します。
準備:自分の英語力に合わせた単語帳を用意する
まずは自分のに英語力に合わせた単語帳を用意しましょう。日本人の多くの人が中学・高校の英語教育の中で英単語を学ぶ機会があり「どうせTOEICや英検があるから目指すレベルのものから始めよう」という気持ちも出てくるかと思います。しかし、まずは中学・高校向けの本を選びましょう。私は以下の本を使いました。
「英単語ターゲット1400」
高校生向けの教材で、スタンダードな教材です。他にも下記の教材もやり直しはじめにおすすめできます。
「速読英単語」「システム英単語」「DUO3.0」
やってみるとわかりますが、理解できない単語も最初は多く結構歯ごたえがあります。TOEICでいうと600点〜700点レベルに相当する単語群が集められています。
上記のような一通り理解が進んでいて、TOEIC対策や英検対策を行いたい方は以下がおすすめです。
「金のフレーズ」「英検でる順パス単」
学習する単語帳は1冊に絞り込み、マスターしたら難しい単語が収録されている次の単語帳に取り組むとやりやすいと思いますし、私もそうしています。また、なるべく CD や音源ダウンロードのサービスがついている単語帳を選んでください。音声で覚えるのは記憶のメカニズムから言っても経験上高い効果が得られます。
学習の手順
単語帳が用意できたら以下のステップに沿って実際に学習を進めます。
ステップ1
英単語のスペルと日本語の意味を見ながら2秒以内に意味が頭の中に出てくるかどうかを確認し、出てこない英単語に付箋を貼る
ステップ2
付箋を貼った英単語に絞って、英単語のスペルを見て、日本語の意味を脳内でイメージしながら音読する
ステップ3
英単語と例文を脳内で意味をイメージしながら音読する
ステップ4
2秒以内に意味がわかるようになったら付箋を外し、付箋が0枚になるまで何周もステップ3を繰り返す
ステップ5
単語帳で覚えた単語を日々の会話の中で積極的に使う
以下で各ステップについて解説します。
ステップ1
英単語のスペルと日本語の意味を見ながら2秒以内に意味が頭の中に出てくるかどうかを確認し、出てこない英単語に付箋を貼る
分かる英単語と分からない/自信がない英単語に仕訳をします。英単語を覚える際は全ての時間に等しく時間を使う必要はありません。分からない/自信がない英単語について時間を割く方が効率的です。分かるかどうかの基準として、英単語の意味が2秒以内に出てくるかを私の場合は基準としました。会話で使うことを念頭に置くと、2秒以内に思い出せないと実用的ではないですからね。わからない英単語について、付箋を貼ってください。チェックを入れてもいいですが、一目でどれくらいわからない英単語が残っているのかが判別しにくいですし、英単語をマスターした後で付箋を剥がしていく達成感が味わえなくなります。
ステップ2
付箋を貼った英単語に絞って、英単語のスペルを見て、日本語の意味を脳内でイメージしながら音読する
まず例文を使わずに英単語と意味をセットで覚えることから始めます。英単語の既視感を高めることで、後のステップで記憶の定着を高めることが狙いです。英単語に複数の意味がある場合は、もっとも主要な意味に絞ります。各英単語の確認・音読は5秒以内で行い、付箋を貼った全ての英単語・意味のセットを確認します。確認し終わったら最初から行います。最低3周は行いますが、完璧に覚える必要はありません。
ステップ3
英単語と例文を脳内で意味をイメージしながら音読する
付箋を貼った英単語に絞って、英単語と例文の音読をします。付属しているCD やダウンロード音源があれば、聞いて聞こえた通りに例文を一緒につぶやきます。最初は意味がしっかりイメージ出来なくても各英単語30秒ぐらいで次の英単語に進みます。英単語帳を一周したら再度頭から繰り返します。意味をしっかり思い出せないのにどんどん次の英単語に行っていいのかと悩む人もいると思いますが、記憶力の定着を図るためにはどれだけ時間をかけたかというよりも、どれだけ頻繁に英単語に出会ったかということが重要です。最終的には思い出せるようになるので安心してください。このステップで複数の意味を持つ英単語について全ての意味を覚えるようにしましょう。
ステップ4
2秒以内に意味がわかるようになったら付箋を外し、付箋が0枚になるまで何周もステップ3を繰り返す
付箋を貼った英単語について、例文とセットで理解度が高まってきた時点で付箋を外していきます。付箋を外した英単語は、その後の周で音読をする対象から外しましょう。周回する回数を重ねるたびに、残っている付箋の枚数が少なくなっていきますから一周するのがどんどん早くなるというイメージです。逆を言えば理解度の低い単語にどんどん使える時間が増えてくるので、一冊を完璧に覚えていくのが早くなります。付箋がなくなったらその単語帳はマスターをしたと言えるでしょう。
ステップ5
単語帳で覚えた単語を日々の会話の中で積極的に使う
単語帳で単語を覚えたら、実際に使ってみましょう。実際に英会話の中で使用することで、使用するシチュエーションとともに脳に強く記憶されます。うろ覚えでも使ってみることで、自分の理解度を確認することができるので、「覚える⇛使う」をたくさん繰り返すと、単語帳だけで学習する場合と比べ、知ってるだけでなく「使える単語力」が身につきます。
毎日の学習の工夫について
今までお話ししてきたことは全て1日でやることではありません。実際は何日も何週間も何ヶ月も時間をかけて実施していくことになります。毎日の学習の工夫について私がやってきたことを以下でお話しします。
無理のない分量でブロック分けをする
これは1日かかる時間から逆算して毎日音読する英単語数を決めることです。後でも述べますが復習パートとその日に新しく取り組むパートを考えることが記憶の定着に重要です。まず1日あたり合計どれぐらいの時間が英単語学習に使え、それは英単語いくつの確認・音読に相当するかということを考えてみましょう。
前日の復習から取り組む
上でも説明しているように、記憶の定着を図るために前日の取り組みパートを復習します。二日連続で同じ英単語に出会うように工夫するようになってから、明らかに記憶の定着変わってきたことを実感するようになりました。
復習テストをする
当日学習した内容について前日の復習パートも含めて1日の学習の最後に復習テストをします。英単語を見て2秒以内に思い出せるか確認し、覚えていなければ再度対象の英単語を意味をイメージしながら2回つぶやきます。実はこの学習した後の思い出し作業というのが記憶力を高めるという点で非常に効果がありまして、このステップを取り入れてから英単語の学習がうまく捗るようになりました。
夜にやる
人間が最も記憶の定着が進むのは夜寝ている時だと言われていますですのでできれば夜寝る数時間前に英単語学習する方と効果が高いです。
上記の英単語学習の効果
取り組む教材の難易度にもよりますが、私が今までやってきた英単語帳の平均終了月数は、1日に30分から1時間の学習時間を確保してだいたい3ヶ月〜4ヶ月程度です。
番外編:英単語学習アプリが効果があるのか
私は英単語学習アプリについては使い方が重要だと考えています。「abceed」 という単語学習アプリを使って英単語習得率を管理することもありますが、英単語学習がただの意味当てクイズになってしまった時期があり、やっている時間の割に習得したはずの英単語が実際には使いこなせないということが起こってしまいました。
英単語学習アプリを使われる方は英単語帳に取り組む時と同じように音読をきちんと行うことを確実にやっていた方が効果が上がるのではないかと思っています。
abceed
TOEICや英検の教材が200種類以上収録されており、資格試験の予定がある方にとってはとてもおすすめができる秀逸なアプリです。
まとめ
最大限英単語学習の効果を出していくために、以下についてまとめました。
- 正しい単語帳選び
- 記憶の定着メカニズムを意識した英単語学習の工夫
- わからない単語に絞った英単語学習の継続
- 覚えた単語を英会話の中で使う
覚えることにプレッシャーを感じず、そのうち覚えるという気軽な心構えで続けることが成果を上げるコツだと思います。
Practice makes perfect!
1回あたりのレッスンがとても安いのですが、講師の質も良く、コストパフォーマンスに優れています。ビジネスパーソン向けの教材が揃っているので、仕事で使えるハイレベルな英会話を身につけたい人におすすめです。