「英語を喋れるようになる、使えるようになると選択肢が増える・世界が広がる」こういった言葉に感銘を受けたり、実際に使わなければいけない状況になって英語学習を始める方がほとんどではないかと思います。今回の記事では意外と見落とされがちなポイントを含めた、「どこから英語の学習を始めるのが良いか」について私の経験から整理した意見をお話したいと思います。
おすすめの学習の手順
おすすめの英語学習の手順は以下の通りです。
- ステップ1:なぜ英語を身につけたいか掘り下げる
- ステップ2:必要なレベルの理解
- ステップ3:学習のための時間を確保する
- ステップ4:初級者向けの英単語・英文法書で勉強する
それでは以下で各ステップについて説明します。
ステップ1 なぜ英語を身につけたいか掘り下げる
最初のステップとして私が重要だと考えているのは、英語学習をする理由が何なのか、言い換えると「英語学習のモチベーションの理由」を突き止めることです。英語学習は非常に挫折する人が多いトピックのひとつです。
私自身も高校生の時に、「英語を使えると将来有利だな」と思い、受験勉強の片手間に英語学習をもっと時間を取ってやろうとしたことがありました。しかしほどなく当初のモチベーションはどこへやらでいつの間にか学習をやめてしまいました。学習に挫折するとそれまでかけた時間が(短期的には)無駄になりますし、学習に身が入らなくなることで日々の学習効率も下がってしまいます。最初に、「なぜ英語を学ばなくてはならないのか」を整理しましょう。
ステップ2 必要なレベルの理解
英語を学習する理由が見つかったら、その目的を達成するためにはどれだけの英語レベルが必要なのかということを確認してみましょう。
日本ではポピュラーな英語試験であるTOEICの点数を目安にすると整理がしやすいと思います。
ネット英会話サービスを提供するレアジョブ様のサイトでは以下のように整理がされてます。
〜250点:英語学習未経験レベル
TOEICを受けてもリスニングでは何を言っているのか全く聞き取れず、リーディングでは文中の単語がほぼ分からない状態だと言えます。そのためTOEICの勉強を始める前に、まずは中学レベルの基礎を固めるところから始めましょう。
250点〜345点:中学入学レベル
簡単な短文であれば何とか聞き取ることができ、片言の英語で返すことが可能。読み書きにおいては、挨拶や簡単な定型文であれば理解できますが、実際に書くとなると単語や文法のミスが目立ちます。
345点〜495点:基礎的な英語はなんとか使えるレベル
リスニングではPart1のような簡単な問題であればある程度解けますが、Part3やPart4のような長い文章には対応できない可能性が高いです。リーディングでは何となく文章を理解できるものの、分からない単語や文法に戸惑うことが多々あります。
495点〜595点:英語を使ってできることが増える基礎マスターレベル
長文リスニングでは、細かな内容までは理解できないものの、何となく文脈を理解した上で回答が可能。リーディングに関しては、看板やビジネスメールなどのシンプルな文章であれば読み解けます。
しかし英会話となると自分の意思を伝えることは難しく、適切なニュアンスを説明できないことがほとんどです。
595点〜695点:日常生活には困らないレベル。履歴書でもアピールが可能
専門用語や難しい言い回しは理解できないものの、日常会話であれば聞き取ることができ、自分の意見をまとまった文章で伝えることが可能です。また、海外の取引先とメールのやりとりをするくらいであれば、シンプルな単語や文法を駆使して相手に伝わる英語を長文で書くことができます。
695点〜795点:仕事で使い始められるレベル。企業の国際部門にエントリーができる
自分の言いたいことをシンプルに伝えることはできますが、専門用語を使ったり、論理的に話したりすることは難しいでしょう。
795点〜895点:仕事で本格的に使えるレベル。外資系企業にエントリーができる
ネイティブスピーカーとの会議や海外への出張にも対応できる英語力があるとみなされます。ビジネス用語を基本的に理解でき、会話や文章として使いこなせるレベルを想定して良いでしょう。
895点〜:仕事で困ることのないレベル。会議や商談でも使える
英語を主体とした仕事でも困ることのないレベルです。海外の取引先をアテンドしたり、英語の会議を仕切ったりなど、自らが中心となり業務を遂行することができます。
ステップ3 学習のための時間を確保する
必要な英語力が決まったら、学習に必要な時間を確保しましょう。いつまでにその英語力に達する必要があるのか?そのためには1日にどれだけ学習時間をかける必要があるのか?考えてみましょう。現在のTOEIC スコアが分かっていることが前提にはなっていますが、以下の表もどれぐらい時間をかけなければならないかということについて、参考になります。 例えば、現在のTOEIC スコアが450点ならば、750点相当の英語力を取得するために700時間の学習が必要になるという見方ができます。
出典:Oxford University Press『A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success』P.6
この場合、もし1年後までに上記のレベルの英語を使えるようになりたいならば700時間÷365日で約1日2時間程度の学習が必要になるという考え方ができます。
あくまでこの表は目安ですが、一足飛びに習得できるものではありません。自分のやりたいことと日々のスケジュールをよく見つめて考えてみましょう。
ステップ4 初心者向けの英単語・英文法書で学習する
ステップ1から ステップ3まで、学習を始めるための準備について話をしてきました。ようやくこのステップで一般的に想像される具体的な学習に入ることになります。
目指すレベルの差は人それぞれかと思いますが、英語を使ってコミュニケーションをすることができるようになるという点では、皆さん共通かと思います。ですので、最も基本的な英単語・英文法書から取り組むのが良いと思います。コミュニケーションの基本は相手が言ってることがわかり、自分が伝えたいことを相手に伝えるということなのでこの2つが重要です。多くの方が中学・高校で英語を学んでますので、いきなり難しいものを使いたくなるのですが、多くの方は話すことを念頭にした学習をまったくしてきていないと思います。ですのでまずは、中学レベルの英単語や英文法書の内容で、話す訓練を開始するのが最も英語を使えるようにしていくのに効率的でしょう。
私が使った参考書は以下です。
ターゲット1400
これでわかる英文法中学1〜3年
フォレスト第六版
私の場合は、この3つの参考書を徹底的に学習することで、TOEIC800点を短期間で獲得できています。
まとめ
この記事では悩みの多い「どのような手順で英語学習を始めるのが良いか」についてまとめています。
- 英語を学ぶモチベーションがどこにあるのかの整理
- 必要な英語レベルの理解
- ゴールを決めた学習時間の確保
- 最初は英単語英文法書を徹底的に学習する
以上を行うことで、迷いを少なくして英語学習に打ち込むことができるのではないかと思います。少しでも参考になれば幸いです。
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